RMSSノート3.20

†おしゃれだいきらい†

新人バスガイドのおねえさん

私がまだ小娘だった頃のことです。

初めての社員旅行でした。

多分私と同い年くらいのバスガイドさんがつきました。

男性が多い職場だったので、みんな

 

「おおー!」

「かわいいねー!」

「がんばってー!」

 

と応援していました。

照れくさそうに笑顔を返す彼女は、

ういういしくて。

 

バスが出発しました。

目的地までは、けっこうあります。

 

バスが走り始めてすぐ、バスガイドさんは

 

「こちら、右手に見えますのが、〇〇でございます」

 

とお決まりのセリフを言いました。

 

いやまだここ、みんな地元で、知ってるから。さんざん見てるから。

そもそもまだ、県境をひとつも越えてない。

 

まあ、マニュアルとかあるんでしょうし、

それに沿っただけですね。

 

それからだんだん、地元を離れ、歴史的な解説が始まりました。

 

歴史的なお話は、過去の偉人の名前やら、昔の地名やら、

難しい漢字が出てきます。

とはいっても、小学生か、中学生で習うくらいのことですが。

学生が終わるとあまり覚えていませんけどね。

その人名、漢字で書くことはできないけど、読むのはなんとか。

ってくらいになります。

 

バスガイドさんは、分厚い教科書のようなものを音読していました。

もう、こっちのほうなんか見ていません。

さらに、えっそれ読めるでしょ?っていう

そう難しくもない漢字で、詰まります。

 

最初のうちは、笑いながら、前の方に座った客が教えていましたが、

面倒になったのか、放っておくようになりました。

 

すると、読めない漢字を飛ばして読み始めました。

 

もはや、何を説明しているかわからなくなりました。

 

ベテランバスガイドさんは、そらで読めて、さらに

お客さんに合わせてアドリブも入れたり、

とても上手な人もいます。

でも彼女は若くて慣れていなそうなので、

多少しどろもどろでも、仕方ないかなと思いましたが

 

さすがに漢字が読めない、は、ないです。

前の日の夜に、次の日に仕事で読むガイドブックを下読みして、

読めない漢字にはふりがなをつけておくとか、しないで来ちゃったんですね。

超ぶっつけ本番ですね。

 

んー、大胆というか。

 

それ以後は、そんな体験はしていないので、レアと言えばレアでした。

今ごろは、ベテランになっているのかなー。