RMSS-note-3.20

†おしゃれだいきらい†

もんじゃ焼きの想い出

母の実家の近くに駄菓子屋があって。

自宅近くにもあったけど、それよりもっと本格的な「ザ・駄菓子屋」で。

 

おばあちゃんが店番してて。

なんとガラスのフタがついたケースの中に、駄菓子が並んでた。

 

何をいくつ持って行っても、おばあちゃんは即計算して、

合計のお代金を答えてくれた。

 

で、買ったものは、おばあちゃんが新聞のチラシを折って貼って作った

手作りの封筒? に入れて、渡してくれた。

 

で、隣にもんじゃ焼き屋があって。

がっつり子ども用。

「汁のみ」ってメニューがあって、20円。

それにお好みで具を足していく。

 

「ラーメン10円」

頼むと「ラーメン屋さん太郎」が出てくる。

 

「キャベツ」いくらだったっけ。

細かく刻んだやつが、少し入ってくる。

でも、キャベツ入れると、ずいぶん焼きやすくなったっけ。

 

私は「きりいか」が好きだった。

 

小さいヘラ(「はがし」と呼んでた)で、一生懸命。

やけどしながら、焼いたっけ。

 

もちろんスプーンみたいにすくうんじゃなく

鉄板に焼きつけて、くっつけて食べる。

取り皿なんてあるわけなくて、あちあち。

 

いとこのお姉ちゃんが、「汁のみ」で、丸く薄く、

「おせんべい」って言われるカリカリの板を焼くのが上手で。

 

私が母の実家に来ていると聞くと、

お店でそれを作って、「おみやげー」って、くれた。

 

子どもだから大きく感じたかもしれないけど、

直径30センチくらいあったかなぁ。

 

今はもう、どっちもない。

母の実家に行くこともない。

 

いま、大人になって、「もんじゃ焼き」を食べに行くと

超豪華な山盛りもんじゃが出てきて、

具で土手が作れちゃうことに

「あれとは全然違うなー」って思う。

 

もんじゃは、びしゃーと鉄板にぶちまけて

焼いて食べるものだった。

土手なんて作るのは野暮、って感じだった。

 

でも、おいしかったかどうかは、あやしい。